キーワードを入力して検索
クロスドメイン視座AI要約 + 島田選定by petapixel

縦色収差(LoCA)とは何か——なぜ補正がこれほど難しいのか

Curated by Ryo

なぜこの記事を選んだか

意外と細かい技術的な部分は知らない色収差。 オールド/キャラ濃いレンズ好きとしてはそういうものと思って付き合ってますが、知っておくに越したことはなさそうです。

縦色収差(LoCA)とは何か——レンズメーカー各社の対策を整理する

高コントラストな被写体の輪郭に、緑やマゼンタの色にじみが出ることがあります。これが縦色収差(Longitudinal Chromatic Aberration、LoCA)と呼ばれる現象です。発生原理の理解から、各社が採用する光学・ソフトウェア両面の対策まで、Canon・Fujifilm・Nikon が PetaPixel の取材に詳しく答えています。

発生のしくみ

色収差には「縦(軸上)」と「横(軸外)」の2種類があります。どちらも、波長の異なる光がレンズを通過する際に屈折率が異なることで生じます。

LoCA の場合、赤・緑・青の各波長が焦点面(フィルムまたはイメージセンサー)上の異なる位置に結像することが問題になります。Fujifilm の説明によれば「赤・緑・青の波長は異なるため、それぞれが異なる位置にフォーカスする」とのことです。理論上は全波長が1点に収束するのが理想ですが、ガラスを通過する光の屈折特性上、「わずかなずれは避けられない」(Canon)とのことです。

このずれが小さければ実用上の問題にはなりにくいですが、大口径・超開放系のレンズでは顕著になりやすいです。LoCA は主にボケ部分に現れるため、ポートレート撮影などで前後のボケに色づきが生じます。典型的なパターンとして、手前のボケにマゼンタ、背後のボケに緑が出やすいとされています。

横収差(LCA)は軸外に発生し、単色(青や紫)が多いため、後処理での選択的除去が比較的容易です。一方 LoCA は前後に異なる色が混在するため、後処理での除去が格段に難しいです。

各社の光学的アプローチ

Nikon は一部のレンズ(とくにマクロ)に「マルチフォーカスシステム」を採用しています。2つのAFユニットを同時制御することで、近接距離での結像精度を高め、その結果として収差補正性能も向上させる設計です。加えて、高屈折率ガラス(HRI)と非球面レンズの製造精度向上が、色収差低減に大きく寄与しているとのことです。

Fujifilm は ED(超低分散)ガラスおよび Super ED ガラスを積極的に活用しています。分散を抑えることで各波長の収束点のずれを縮小する手法です。たとえば XF500mm F5.6 は21枚構成のうち ED レンズ5枚・Super ED レンズ2枚を組み込み、フォーカス群を1枚構成に絞ることで重量増を避けながら LoCA を抑えているとのことです。ただし、ED ガラスを増やせばいいという単純な話ではなく、サイズ・重量・コスト・合焦速度のバランスを取りながら最適設計しなければならないと Fujifilm は強調しています。

Canon は用途と価格帯によってアプローチを変えています。汎用モデルでは凸レンズと凹レンズの組み合わせで屈折誤差を相殺する基本的な手法を採用しています。高品位モデルには UD(超低分散)ガラスや、自社で育成した合成蛍石を使用しています。さらに、大口径・短バレルのレンズのように光学レイアウトだけでは補正しきれないケースのために開発したのが、BR(Blue Spectrum Refractive)素子です。

短波長の青色光はとくに制御が難しく、従来の光学素子では補正が追いつかなかったとのことです。Canon が 2015年に発表した BR 素子は、異常分散特性を持つ有機光学素子を凸・凹ガラスの間にサンドイッチする構造で、青色光の経路を制御して色収差を最小化します。2015年発売の EF 35mm f/1.4L II USM が初搭載モデルで、開発には約10年かかったとされています。

ソフトウェアによる補正の限界

Nikon は NX Studio、Canon は Digital Photo Professional にて LoCA 補正機能を提供しています。Adobe Lightroom や DxO PhotoLab などのサードパーティソフトにも同様の補正ツールがあります。

ただし、前後のボケに異なる色が重なり合う LoCA の性質上、ソフトウェアによる完全除去は困難とされています。「撮影時に物理的に抑制することが最も効果的な方法」という点は、各社の見解が一致しています。

現代のレンズはヴィンテージレンズと比較して色収差の制御が格段に進歩していますが、それでも LoCA との闘いはなお続きます。光を「完璧に」曲げることがいかに難しいか、各社の開発コストと年月がその難易度を物語っています。


(元記事を AI が要約・抄訳し、島田が選定・編集したものです。原文: https://petapixel.com/2026/06/14/what-is-longitudinal-chromatic-aberration-and-why-is-it-so-hard-to-correct/

Curated by Ryo

島田のコメント

よく考えるとボケや周辺減光と違い、人間の目としてはあまり収差は感じないですよね。 ただ調べてみると、人間の目にも色収差はあるらしいく(?!)ただし、脳や網膜、瞳孔、黄斑色素などでかなり吸収・補正されてかなり目立たなくされてるそうです。 そう考えると光学系の補正はそこそこで、ソフトウェア補正で整えるぐらいが人間の目に近付ける意味では正解かも?